ゲーム総合誌「ゲーマガ」の元編集長・ウメPが、いろいろ書き散らかします

高校時代(5)記憶に残るファミコンソフト

もう敗北を認めて1985年(高2)夏に購入したファミコンだが、この当時で「人生を変えるほどやり込みプレイした」といえるほど遊んだ記憶があるソフトは、じつはほとんどない。

まあ「とりあえず遊んだ」ソフトは月並みなタイトルの羅列になるので端折るが、中でも強烈に覚えているのは、1985年11月に発売された、ファミコン版「ポートピア連続殺人事件」だ。

前の記事でも書いたが、「ポートピア」のオリジナル版は2年前にパソコン向けに発売されたアドベンチャーゲームで、それがファミコンに移植されると聞いたときは、オレは耳を疑った。

前後するが、ファミコン版「ポートピア」が発売される前の年、1984年12月にはパソコン向けに世界初のコマンド選択型アドベンチャーゲーム「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」が発売されていた。

「オホーツク」は「ポートピア」を手がけた堀井雄二が原作のアドベンチャーゲームで、パソコン誌ログインから発売されたこともあり、同誌でそれが猛プッシュされていて、とにかくめっちゃくちゃ面白そうだった。

当時「堀井雄二アドベンチャーは、ポートピア→オホーツクとキタかあ。ファミコンもいいけど、やっぱ腰を据えてガッツリプレイできるアドベンチャーが遊べるパソコンがほしいなあ」と考えていたところに、ファミコン版「ポートピア」の発表である。

しかもファミコン版「ポートピア」は、あのコントローラーで遊べるように、パソコン版「オホーツク」で採用されたコマンド選択式インターフェースが採用されていた。

初めからコマンド選択式を前提とした「オホーツク」と違い、コマンド打ち込み式をコマンド選択式に作り替えた「ポートピア」は果たして大丈夫なのかという不安はあったが、発売直後に購入して遊んでみたらめちゃくちゃ面白く、当時は純粋で犯人の名前も知らなかったので、ラストは衝撃的だった。

2年前の中学生時代からずっと遊びたくてもハードルが高くて遊べなかった「ポートピア連続殺人事件」。それがファミコン初のアドベンチャーゲームとして移植されて遊べるのようになったのだから、やはりつまらない意地を張らずに、とっととファミコンを購入して正解だったといえる。

しかしオレは強情で、未だ「ゲームの華はアーケード、重厚で濃厚なゲームはパソコン、ファミコンはおもちゃ」のスタンスは、崩していなかった。

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ウメ/プロフィール

92年セガ入社。AM2研でバーチャファイターなどの広報を担当、97年に雑誌の編集へと転身し、2004年にゲーム総合誌ゲーマガの編集長に就任。アイマス、街、逆転裁判、初音ミク、中川翔子連載、喜屋武ちあき連載、あきまん連載、Beep復刻版書籍などを担当。2012年4月ドワンゴに転職、2014年3月同社を退社。岐阜出身。今一番熱い趣味はコスプレ(イラスト:岩元辰郎)

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