専門学校時代(7)パソコン通信を始める
1989年、オレが新宿キャロットに遅番シフトで働いていたとき、よくお客として来店していたのが、フリーランスのゲームライター・M氏だ。
何がきっかけだったか忘れてしまったが、M氏とゲームについての世間話をするようになった。M氏は、もうこの当時からすでにベテランの雰囲気を醸し出していて、「ウメちゃん、パソコン通信をやったほうがいいよ」と猛烈にパソコン通信をオススメされた。
パソコン通信というのは、今のインターネットのハシリというか先駆けになったネットサービスだ。
以下、Wikipediaより。
パソコン通信とは専用ソフト等を用いて、パソコンとホスト局のサーバとの間で通信回線によりデータ通信を行う手法及びそれによるサービスであった。
全盛期は1980年代後半から1990年代で、のちにインターネットが一般ユーザーに開放されたため徐々に衰退していった。商用大手としては最後まで残っていたニフティが、2006年3月末でパソコン通信サービス「NIFTY-Serve」を終了した事で、パソコン通信は事実上、過去のものとなった。
インターネットが世界中のネットワーク同士を結ぶ開かれたネットワーク(オープンネットワーク)であるのに比べると、パソコン通信は原則として特定のサーバとその参加者(会員)の間だけの閉じたネットワーク(クローズドネットワーク)であった。
当時のパソコン通信はニフティサーブのような大手と、あとは「草の根BBS」といって、個人が運用しているホストにアクセスして掲示板を利用したりメールのやりとりするものがあった。
M氏によると、ゲーム業界のライターや開発者がうじゃうじゃ所属している草の根BBSがあって、みんな普通にそこでチャットしたり、裏技情報を交換しあったり、ゲームのロケーションテストについての情報交換などしているという。
なにそれ! ネット上にはそんな夢のような集まりがあるのか! 当時の憧れだった開発者、ライター、業界人と知り合えるかもしれない、そんな期待感がオレの心に芽生えた。
オレはそれまで、ぼんやりと「パソコン通信って面白そうだな」と考えていたが、M氏の話を聞いて俄然気持ちにスイッチが入り、猛烈にパソコン通信を始めたくなった。
当初はX1 turboZでやろうと思っていたのだが、アップル信者のSから「ウメさん、そこはMacintoshでやらないと」とそそのかされて、よせばいいのに苦労の多いMacでパソコン通信デビューした。
そしてそれをきっかけにオレのオタクライフがトップギアにシフトチェンジし、猛加速していく。
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