ゲーム総合誌「ゲーマガ」の元編集長・ウメPが、いろいろ書き散らかします

専門学校時代(8)ファイナルラップとウイニングラン

本格的なパソコン通信デビューについて書こうと思っていたのだが、Twitterで「ウイニングランにも触れてほしい」と旧友の溝口からリクエストがあったので、個々に書いておく。

1987年~1992年あたりは、日本中で空前のF-1ブームが起きていた。当時はフジテレビ系列によるF-1グランプリの中継、セナとプロストの名勝負、日本人初のF-1ドライバー中嶋悟、ホンダエンジンの圧倒的なターボパワー、さらに鈴鹿サーキットでの日本グランプリの開催などなど、今では考えられないほどの大フィーバーだった。

当然オレもそのブームに乗ってしまったし、ゲーム業界もその影響を大いに受けた。

各社からF-1を題材にしたゲームは出ていたが、一番ゲームデザインがうまかったのはナムコだ。1987年にアー^ケードに登場した「ファイナルラップ」は最大8人同時対戦を実現し、「順位の遅い後ろの車のほうが性能がよくなる」という今日のドライブゲームの基礎を作った。

新宿キャロットには「ファイナルラップ」のデラックス筐体が6台もあって、当時これほどの大人数で対戦できるロケーションは珍しかったため、いつも行列ができていた。

オレも「ファイナルラップ」にはハマってしまい、毎日のようにプレイしていた。

どうでもいいことだが、この「ファイナルラップ」にも裏技があった。後続の車が先を走る車の後部に追突すると、一時的に車が加速するのだが、それを利用してみんなで代わりばんこに車をつつき合ってハイスコアを狙うという常連同士による協力プレイという新しい遊びが生まれたりもした。

そしてF-1ブームもピークの頃、ナムコから「ウイニングラン」というレースゲームが登場した。これは日本発の3DCGゲームといっていいだろう。

F-1を模した大型筐体、ATモードがないシーケンシャルギア、F-1そっくりのカラーリング、有名パイロットをもじったライバルドライバーの名前、そしてなにより3DCGでコースが再現されているという箱庭感。

臨場感もリアリティも抜群で、ファミコンの円熟期だった1989年に登場した本作は、これぞアーケードという色気があった。

ゲームはとことんリアルに作られていたが、ヘアピンカーブの壁に減速せずにぶつかってターンする「壁ターン」という裏技が見つかってからは、あまりプレイしなくなった。

続編の「ウイニングラン鈴鹿GP」も新宿キャロットでは高インカム(=売上の意)を記録した。

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プロフィール

本名:梅田浩二。92年セガ入社。AM2研でバーチャファイターなどの広報を担当、97年に雑誌の編集へと転身し、2004年にゲーム総合誌ゲーマガの編集長に就任。アイマス、街、逆転裁判、初音ミク、中川翔子連載、喜屋武ちあき連載、あきまん連載、Beep復刻版書籍などを担当。2012年4月ドワンゴに転職、2014年3月同社を退社。岐阜出身。今一番熱い趣味はコスプレ(イラスト:岩元辰郎)

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