ゲーム総合誌「ゲーマガ」の元編集長・ウメPが、いろいろ書き散らかします

フリーライター時代(5)ソニック・ザ・ヘッジホッグ発売

91年の前半から本格的にライターを始めたのだが、やはり仕事の9割はスーパーファミコンのソフト紹介や攻略だった。

当時のオレはスーパーファミコンは特にほしいとも思わなくてライターをやるうえで仕方なく買ったのだが、あったらあったで「F-ZERO」などで遊んでいた。

91年のスーファミソフトで驚いたのがアイレムの「スーパーR-TYPE」だ。ゲームの内容は賛否両論だがBGMのデキが素晴らしく、サウンドテストから録音してすり切れるほど聞いていた。

そして91年に発売されたソフトで忘れてはならないのが、メガドライブの「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」だ。

この頃のメガドライブはハード発売から3年を迎えた一番の円熟期で、「アフターバーナー」「コラムス」「ダライアスII」などのアクションゲームがとにかく熱かった。

世間では後発のスーパーファミコンに追い越されてしまって完全に家庭用ハード市場からは置いてけぼりを食らってしまって格好だったが、スーパーファミコンにはないマイナーハードならではの味のあるゲームが多かった。

余談だが、この頃のナムコはスーパーファミコンにはメジャーなソフトをどんどん供給し、一方メガドライブは「そこ?」という微妙なジャンルやタイトルばかりで、ユーザーながら「ナメられてるなあ」とイライラした覚えがある。

「ソニック」は91年の3月だか4月の池袋のCSG(コンシューマソフトウェアグループ。ゲームショウの前身となる内覧会)で初めて見て、たしかそこではボーナスステージのデモが出展されていたと思う。

その当時、じつはまったくノーマークだったのだが、電撃PCエンジンの副編集長だった北山さんに「ソニック、スゴイよ。絶対にクルからうめちゃん要チェックだよ」と鼻息荒く語られ、その場所ではまだ「ふーん」だったが、同年6月の東京おもちゃショーでは完全に度肝を抜かれた。

おもちゃショーは当初メガCDを見に行くのが目的だったのだが、セガブースでは巨大プロジェクターに「ソニック」が映し出されて、ステージ1-1の体験プレイが実施されていた。

「おおおおお、すっごい速い! 面白そう!」早速遊ばせてもらおうと列に並んでコントローラを握って操作方法を聞くと「ボタンはどれも同じでジャンプだけです」と。え! マジか!( ゚Д゚)

スーパーファミコンでABXYLRの6ボタンとなって操作が複雑化していくなかで、ジャンプだけというこの潔さ。このおもちゃショーの体験会で「1ボタンでジャンプだけ」と知った衝撃は今でも忘れられない。

そして「ソニック」を遊ぶのだが、ステージ1-1のマップは本作の爽快感を味わえるよう巧みにデザインされているのはご存知のとおりで、プレイしてわずか数分で、オレの心は「ソニック」に完全に鷲づかみにされてしまった。

首を長くして発売日に購入し、アクションゲームは苦手だったがクリアできるまで遊んだ。

ところで、当時のセガは「ソニック」の世界観を広げるために、「世界で初めて音速を超えた飛行機のパイロット、チャック・イェーガーのフライトジャケットには、音速を意味する『ソニック』のエンブレムが貼ってあった」という逸話を創作し、パンフレットやチラシに掲載していたのはご存知だろうか。

この逸話は問題があったのか、すぐに封印されてお蔵入りとなってしまったのだが、オレはこのホントかウソかわからないエピソードが大変気に入り、自分でソニックのエンブレムを自作してフライトジャケットに縫い付けて普通に着こなしていた。

たしかエムブレムだけで2万円くらいしたと思う。本当は革製のフライトジャケットに縫い付けたかったが、さすがに革ジャンは高いので、アルファ社のMA-1に縫い付けた。

このソニックフライトジャケットは、友人たちにも好評で「うめちゃんオレもほしい」という人が2人にて、この世に3着現存する。

1枚はオレ、もう1枚は電撃G’sマガジン編集長となった北山さん、そしてもう1枚は、当時タイトーのプログラマでのちにアリカ取締役開発部長となるほりちゃんだ。

このソニックフライトジャケットにはまだ面白いエピソードがあるので、覚えておいてほしい。

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プロフィール

本名:梅田浩二。92年セガ入社。AM2研でバーチャファイターなどの広報を担当、97年に雑誌の編集へと転身し、2004年にゲーム総合誌ゲーマガの編集長に就任。アイマス、街、逆転裁判、初音ミク、中川翔子連載、喜屋武ちあき連載、あきまん連載、Beep復刻版書籍などを担当。2012年4月ドワンゴに転職、2014年3月同社を退社。岐阜出身。今一番熱い趣味はコスプレ(イラスト:岩元辰郎)

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