フリーライター時代(7)新宿キャロットのデフォルトメンバー
ザ・スーパーファミコンは、折原光治くん、櫛田理子などがバリバリと記名原稿で活躍していて、新人のオレには面白そうなゲームはほとんど回ってこなかったが、1年ほどライターを続けていたら、レビューなどの仕事も回してくれるようになった。
レビューは自分の署名でゲームを評価する仕事なので、やらせてもらえたときは本当にうれしかった。
ソフトバンクとマル勝のゲーム誌でライターの仕事をマジメに続けたおかげで、ライターや編集者の知り合いは増えていったが、意外なことにライターの仕事を通じてそういうゲーム開発者とはまったく知り合えなかった。
当時のゲーム誌は、メーカーからサンプルROMを借りて撮影したり画面写真のポジや紙焼きを借りて誌面に載せているだけで成立しており、インタビューなどの仕事はまったくなかったのだ。
なので、パソコン通信を通じて独自に開発者の知り合いを増やしていった。
前も書いたが、この頃のオレはライターをやりながら毎日パソコン通信にのめり込んでいて、めがちゃん(めがてん細江)がシスオペ(管理人)を務めるナムコ未来研究所ネットに入り浸っていた。
で、このネットを通じて知り合ったゲーム業界人の飲み会をオレが幹事で主催するということがよくあった。
だいたい月イチくらいで開催していて、常連の顔ぶれは仲間内で「デフォルトメンバー」というようになった。
オレの認識だとデフォルトメンバーは、
やんま
新宿キャロット常連からマイコンBASICマガジンライターになり、大学卒業後セガに入社してのちに「バーチャロン」シリーズのディレクターに。
いもっき
元Beepライター、セガ入社後アーケード版「スパイダーマン」などを手がけてSCEに移籍、のちに「クラッシュバンディクー」などのプロデューサーに。
ほりちゃん
タイトーのプログラマーでのちにカプコンに転職、数々の格闘ゲームを手がけて、西谷さんと独立、現在はアリカ開発部長。
ぱぱら快刀
タイトーの企画マンで、「ナイトストライカー」「ソニックブラストマン」「キャメルトライ」などを手がけ、のちにSCEに転職、「ICO」「ワンダと巨像」のプロデューサーに。
相ちゃん
快刀の幼なじみで、ジャレコにてシューティングゲーム「EDF」の企画を担当。
他には、ナムコサウンドめがちゃん、電撃PCエンジン副編集長北山さんなどなどがいた。まだ他にもいたのだが、ここで名前を出していいものか判断しかねるので割愛する。
この「デフォルトメンバー」が、ときどきゲストを連れてきてくれるのが楽しかった。例えばやんまだったら、ベントスタッフの山下さん、手塚さん、ベニー松山さんとかとか、ほりちゃんだったら、サウンドのやっくとか中山上等兵とかが、たまに来てくれた。
「デフォルトメンバー」それぞれに逸話があるので、次の記事から少しずつ紹介していく。
この記事へのコメントはありません。